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[12月4日 – 12月18日] 伊東敏光退任記念展 「怪物は風景になる」
12月4日(水)から18日(水)まで、今年度をもって退任される本学中国足彩网/芸術学研究科(彫刻専攻)、伊東敏光教授の退任展を開催いたします。
伊東教授は本学開学1994年より31年間教壇に立たれ、彫刻という手法を通して後進を導いてこられました。石、金属、木など多様な素材を用いて作られる詩的でダイナミックな作品は、土地に根ざした記憶や空間に見る生命の形を現しています。長年にわたり多くのアート?プロジェクトの主催も手がけられ、その業績も会場にてご紹介いたします。
■ 会 期 :2024年12月4日(水)~12月18日(水)
■ 開館時間 :10:00 ~ 17:00 入場無料、会期中無休
■ 会 場 :広島市立大学芸術資料館5階展示室、中国足彩网棟エントランス及び前庭
■ 展 示 品 :15点 (予告なく展示作品を変更することがあります。)
■ トークイベント :2024年12月4日(水)13:30?15:00、12月7日(土)13:30?15:00
*12月4日(水)のトークイベントはいちだい知のトライアスロン対象です。
会場:芸術資料館5階展示室
「怪物は風景になる」
私は怪物を見ることがある。
それは森や川や海に、時には高速道路や高層ビル群に姿を変えているけれど、
ときたまその姿を見ることができる。
普段私はこの怪物の姿を一種の妄想と捉えているが、目の前の風景と
得体の知れない怪物の姿が判別できなくなる瞬間が
これまで何度かあったように記憶している。
木々のゆらぎや水の流れにとてつもない生命力を感じたり、
また自然物ばかりではなく例えば首都高の立体交差の下を通る時や
高層ビルを見上げた時にも似たような感覚に襲われる。
振り返ってみれば、私は風景として目の前に存在する得体の知れないものを
彫刻にしたいと願って制作して来たように思う。
風景を写そうとすれば怪物の生命力は遠ざかり、
怪物に形を与え過ぎれば風景の持つ空間が失われる。
悩ましい作業だが決して不毛ではないと確信している。